月刊BLUEBNOSE 2026年10月号(#34)『解くべき問い、見るべき相手は合ってます?』

ペルソナの話はたっぷりしたはずだけど、まだまだ出てくるとは我ながら驚きです。
問題設定が妥当かどうかという判断にも、ペルソナって使えるんじゃないかというお話を。
投資や努力をするにしても、正しいかどうかって大事です。
BLUE B NOSE 2026.10.16
誰でも

先々月、オウンドメディアでペルソナに関する記事を発信して以来、ひたすらペルソナに関するネタを発信しているような気がします。

今月も、noteの方でペルソナを批判者、レッドチームとして扱う手法をご紹介しています。

なぜそんなにペルソナを重視するのか。
それは、ペルソナがあった方が向き合いやすい問題が沢山あるから、です。

例えば、マーケティングでよくありがちな、「十分な量が伝わっていないから、行動に反映されていないのでは」という問題設定。ペルソナを設定していないと、その「問い」が本当に正しいのか、そして「伝えるべき相手」が本当に正しいのかまでチェックすることが困難でしょう。

ペルソナの精度や正しさという難しさはあるものの、仮でもいいから「ペルソナ」をセットする。
その上で、施策の正しさや向き合っている問題が正しいのかどうか。
そして、仮でセットしたペルソナ自体はそもそも合致しているのか。

そうした「見えにくい問い」と向き合うための補助線、強力なツールとして「ペルソナ」があると個人的には考えています。

今回は、そうした「相手」にまつわるお話、本当にその問いで合っているのかという点について、好き放題語ってみようと思います。

伝わった上で、動いてないかも

実は「伝われば動いてくれる」人に、適切かつ十分届いている上で、その先の行動に繋がっていないという可能性も考えられます。
伝えるべき相手に伝わっていて、伝えたいことは十二分に伝わっているのに、行動や結果に現れないからといって、「まだ足りない」と広告費を費やすことが、果たして正しいアプローチなのでしょうか?

問題や課題を設定し、その解決に向けて尽力することは素晴らしいことです。
ただし、問題設定が正しければという前提条件が付きます。
解くべき問題、向き合うべき課題がズレていれば、どんなに力を注いだところで、適切なリターンは得られません。

「もっと伝えたら動く」という考えは、本当に正しいのでしょうか?
それは、どういう事実に基づいて「正しい」と言えるのでしょう?
データに基づいて仮説検証を繰り返し、「こうなるはず」と根拠や数字を添えて答えられないのなら、それはただの勘に過ぎません。

ペルソナを立て、施策をじっくり検討してみると、本当の課題は「伝わっていない」ことじゃない可能性も見えてきます。
ペルソナという補助線なしに、その可能性に気付くのはなかなか困難でしょう。
仮でも良いから、ペルソナを立て、ユーザーの具体的な心理を観察してみること。
そうやって、問題解決ではなく問題発見に取り組むこと。

それが、ペルソナのもう一つの活用方法です。

必死に伝えようとしている人は、本当に顧客?

「伝わっていないから動かない」と必死に働きかけるのは結構ですが、働きかけている相手は本当に「伝わったら動く」ような人でしょうか?
どんなに伝えたところでお財布を開いてくれない人だったり、声だけはうるさい外野という可能性だって考えられます。

安売り広告には反応してくれるけど、それ以外のオファーには一切反応しない、「安ければなんでもいい」タイプの浮動客である可能性もあるでしょう。
こちらがどれだけ必死に宣伝広告したり、営業をかけたところで、利益に結びつかないというのも、よくある話です。

アナタのことを応援してくれる太客だったり、まだ行動を起こしてくれていないけど、後々答えてくれる人だったり。そういう人に向けて、本当にアプローチできていますか?

自分たちの商品やサービスにとって、求めている顧客なのか。
顧客にとっても、需要を満たす商材なのか。

そこが噛み合っているかどうかを、ペルソナ抜きで仮説検証するおつもりでしょうか?
やはり、仮にでもペルソナを設定した上で、相手はどう思っているのか。また、どんな相手だと相互理解できそうかを、時間をかけて検証すべきじゃないでしょうか。

顧客じゃない人、どんなにアプローチしても顧客になる可能性は低い人に対して、どんなに伝えたところで動くことはありません。
その点も改めて、確認するようにしたいですね。

ペインとゲインがズレているかも

不安の解消のような「不」を解消するような、ネガティブなもの、マイナスなものをプラスに持っていくような、解決したい「痛み」を「ペイン」と呼びます。逆に、ワクワクを刺激するような、もっと増やしたい、伸ばしたいみたいなポジティブなものに作用するような、「手に入れたい理想」を「ゲイン」と呼びます。

必死に発信していても、「ペイン」と「ゲイン」を取り違えたままという可能性も考えられます。
例えば、新しいお出かけスポットのPRとして、「楽しい場所だよ」と「ゲイン」を軸に発信しているのに、どうにも「伝わってないな、動かないな」と思うのなら、もしかしたら伝える内容がズレているという可能性も。

思い切って「他の場所へ行くより安価だよ」みたいな、「ペイン」よりの訴求をする方が、「じゃあ、行ってみようか」と重たい腰を上げることに繋がるかもしれません。

楽しいことは分かっているけど、「痛み」の解消ができていないから動くに動けない。
そういう状況の顧客、ユーザーに対し、延々と「楽しいよ」とゲインだけを刺激してみたところで効果は薄いはず。

「伝えるべき相手」の設定もあっていて、「伝える量」も十分なのに動きに反映されないのなら、もしかしたら伝える内容、引っ掛かっている部分を取り違えているのかもしれません。

思い切って、ペインとゲインを入れ替えてみる。
何がペインで、何がゲインなのかを見極め、「このオファーなら行けるかも」と試してみる。
その仮説検証をする上でも、やはり具体的な「ペルソナ」が必要でしょう。

仮のペルソナも抜きに、そこまで深掘りして考えることは非常に困難です。
施策のズレを見極めるためにも、「ペルソナ」を活用しましょう。

ペルソナを固定して、PDCA、OODAを回せ

仮のペルソナを立てたら、実在する既存顧客や、身近な人物の要素を織り交ぜ、より想像しやすい人物像に調整していく。
その上で、その人物に沿って自分たちの取り組みや課題設定に対して、「本当に合っているのか」を虚心坦懐に眺めていく。

軸となるペルソナを固定しないと、PDCAサイクルもOODAループも上手に回せません。
正解のない答えを、時間をかけて導きたいのなら、やはりペルソナを立てるべきです。

ペルソナを上手に活用して、解くべき問題、向き合うべき相手、打ち出すべきメッセージをしっかり見極めましょう。

「誰に」、「何を」がズレてたら、上手く行かない

「十分に伝わっていないから、行動に反映されていない」と思い、広告費を増やすことは簡単です。
新しいキャンペーンを考え、クリエイティブを新しくするのも容易に考えられます。

でも、「誰に」と「何を伝えるか」が適切でなければ、どんなに広告費を費やしたところで、その投資は回収できません。

将来的に顧客になってくれない人へどんなに働きかけたところで、いつまで経っても利益には結びつかないでしょう。

自分たちが「理想の顧客」だと思っている像や、「こういう人が顧客だ」と思っている像も、実態とズレている可能性も捨てきれません。
その可能性に蓋をしたまま、「もっと伝えれば伝わるはず」では、永遠に上手く行かないでしょう。

本当に解くべき問い、解決すべき課題や問題は「それ」でしょうか?
アナタが向き合うべき相手、アプローチすべき相手や乗り越えたいステップは合っていますか?

「伝わっていないなら、どうするか」と考える前に、仮でも良いからペルソナを立て、改めて考え直してみましょう。

正しい答えは、正しい問いから

問題設定が間違っていれば、どんなに必死に解いたところで、求める答えは得られません。
正しい答えを得たいなら、正しい問いを立て、正しい式を導きましょう。

どんなに問題解決をしたところで、正しい答えを得られない限り、持続可能な投資回収は困難です。
ペルソナを立て、本当に解くべき課題を見つけるWebサイト制作や、Webマーケティングに取り組んでみませんか?

より効果的なペルソナ活用に取り組みたい方は、いつでも気軽にご相談ください。

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